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リハビリテーションについて

 NICU・GCUでは出生後、小児科医師・リハビリテーション科医師の指示のもと、ご家族の理解を得て、リハビリテーション科と連携・協働し、NICU入院中から退院後もリハビリテーション(理学療法・作業療法・言語聴覚療法)を行っています。

NICU・GCUでの理学療法士の関わり

 NICUには予定日より早く生まれた、体重が小さい、神経系の病気、呼吸循環系の病気、生まれつきの病気を持っているお子さんが入院します。
 お母様の胎内や家庭とは異なる環境の中で、それぞれのお子さんにとってより良い医療ケアを提供することを目標に関わっています。リハビリテーションでは神経学的評価や発達評価、哺乳評価、ポジショニング(良肢位保持)、ハンドリング(日常的な医療ケア)、音や光の環境調整、感覚運動経験、哺乳支援、療育支援・指導など、必要に応じて、お子さんに合わせて個別に発達を支援しています。
 退院後も定期的に発達評価、発達介入、療育支援・指導を行います。
 また、医療的ケア(在宅酸素療法、気管切開、人工呼吸器管理、経管栄養など)が必要なお子さんには、ご家族と一緒に発達状況を見守りながら、病院スタッフ(医師、看護師、メディカルソーシャルワーカーなど)および、地域のスタッフ(保健師、訪問看護師、訪問リハビリテーションなど)とも連携しながら支援を行っています。

どんなことをするの?

入院中

 神経学的評価や発達評価、ポジショニング(良肢位保持)、呼吸理学療法、哺乳評価・支援、療育支援・指導など、そのお子さんに合わせてスタッフと連携しながら行っていきます。

神経学的評価・発達評価

原始反射・反応、自発運動(手足の運動)、筋緊張(力の入り具合)、行動評価(安定化サイン/ストレスサインなど)を評価します。

ポジショニング(良肢位保持)・ハンドリング(児に触ること)

 新生児におけるポジショニングは、全身の筋緊張を維持・向上や安静を保つことにより脳への障害を防止し安定した発達を促すことができると言われています。また定期的に体位変換をすることにより皮膚の保護、肺炎の合併症の予防にもなると言われています。

呼吸理学療法

 新生児(特に早産児)の入院後の管理として、人工呼吸器管理となることがあります。呼吸理学療法では、肺に空気が入りやすくなるようなポジショニングをし、肺や気道内の排痰を促すことを目的とすると言われています。

哺乳評価・支援

 予定日より早く生まれたお子さんの中には、お口が小さかったり、呼吸が苦しかったり、飲み込みが上手にできなかったり、様々な理由で哺乳がスムーズに進みにくい場合があります。そのお子さんの哺乳状態を評価し、安全に哺乳ができるように評価・支援をしていきます。

療育支援・指導

   退院に向けて自宅での運動や療育のアドバイスをさせていただき、安心して自宅に帰れるようにサポートをします。
 また、長期入院となるお子さんには、地域のスタッフ(保健師、訪問看護師、訪問リハビリテーションなど)とも連携しながら在宅移行支援をしていきます。

退院後

児の退院後は、定期的に外来通院していただき、発達評価、発達介入、療育支援・指導などの発達フォローアップをしていきます。

文責:2014年5月 東北大学病院 リハビリテーション部 理学療法士
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